2007年7月 4日
風雅な鳴き声
最近、江戸を舞台とした時代小説を読むことが多いです。住んでいるまさにその場所が舞台なので、以前とは違った楽しみ方が味わえるせいでしょう。さて、そんな小説の中に時折虫を飼う描写が出てきます。五寸四方ほどの竹ひごで作った虫かごに鈴虫やコオロギを入れて、その鳴き声を楽しむというもの。声を聞きつつ句をひねる、なんて風流な話も出てきます。一転、我が家のコオロギはと見るに、新聞紙やトイレットペーパーの芯の間をワサワサと動き回る集団なわけです。何匹か虫カゴに入れて、部屋に置いておくのもいいかなと思いましたが、そんなことしたら、恐らくカエル達が反応して叫び続ける事態になるでしょう。風雅な虫の鳴き声は、当分は小説の中で楽しむしかないようです。そういえば、武士が内職で育てて売っていることも多かったそうな。風流は味わえなくとも、下級武士の生活には触れられる・・・か?